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風環境解析における格子生成
~GIS(地図情報)データを用い自動化~

風環境解析のネック

風環境解析では、対象建物とその周辺の街区を構成する構造物の入力が大きな作業上のネックになります。通常は白地図や現地調査などで周辺の地形を把握し、CADや解析ソフトのモデラーを用いて1つ1つ入力するのが普通です。しかし、こういった作業の繰り返しでは効率が上がらないばかりではなく、複雑化する入力内容に対して人為的ミスも誘発しかねません。数値化した地図情報システムを解析に利用する努力が積極的に続けられてきた理由です。

地図情報データの取り込み

地図情報システムにもいろいろなタイプの物があります。弊社が選んだのは国際航業(株)殿の提供するRAMSe(ラムゼ)。25万行に及ぶ航空機測量によるレーザープロファイラデータで、当該地域の地盤と建築物に関する位置情報と高さ情報が2mピッチでその中に含まれています。これを弊社WindPerfectで取り込んで約10秒、ここに示すような格子が何の手間もなく出来上がります。RAMSeデータは e-flow / WindPerfect の入力データの一部として使用する事が出来、構築した格子の中に新たな建物群を構築したり余分な形状を削ったりする事が自由に出来ます。また、高さも含めた位置合わせも自在に出来ますので、別に作っておいた格子と、RAMSeデータで自動生成した格子を組み合わせる事も自由です。

自動格子生成の問題点

地図情報データを元にした格子生成も、良い所ばかりではなく利用するに当たって注意が必要な点がいくつかあります。その1つがノイズの的確な除去です。RAMSeのような地形の生データに近い物を扱うと、必然的に測定時の機械的・電子的ノイズの混入が避けられません。また測定時に地表面付近にあるものは総てスキャンされますから、レーザーで感知できる樹木や車・人間なども数値化され、データの中に含まれます。 実用的な解析格子を生成するためには、適当なノイズ除去機能を用いて対象建物の周辺の街区を適切に構築する必要があります。それらの情報もノウハウとしてお客様に総て提供できる準備が弊社にはあります。

  • 解析モデル (渋谷周辺)
  • 解析結果 (平面風速)
  • 解析結果 (表面風圧)

     

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