解析の詳細
図5 結果比較(風速)
図6 結果比較(空気齢SVE3)
図7 結果比較(空気余命SVE6)
【解析結果】
○現況
内部風速に関しては1m/sec以下の微風が居住域付近で確保されているのが分かるが、空気齡(SVE3)では数値の高い部分が天井付近に偏在し、空気余命(SVE6)では有圧扇排気の反対側に数値の高い領域が偏在し、この部位に有害なガスが滞留する可性がある。
○改善案
風速が建家空間内に均一に広がっているのが分かる。また、空気齡(SVE3)でもほぼ均一な空間分布に変わり、空気余命(SVE6)でも有圧扇排気の反対側に見られるピーク値が低くなっている。換気開口の数は減らしながら、換気効率が改善されることが知見として得られた。
以上から、WindPerfectによって、有害ガスの漏れの可能性のある空間など、循環効率が特に重視される問題において換気効率指標(SVE3、SVE6)を適用することで、風速だけでは把握しづらい空気の滞留域を把握することが確認できた。また、改善案においては、換気開口や有圧扇の配置を変更した場合における検討も柔軟に対応することが可能である。
・解析の目的
換気効率指標(SVE)は、空間の中の循環状態を適確に判断・評価出来る指標であり自動車車両のキャビン内解析には利用されていたものの、実務面としては建築分野では適用の機会が少なかった。しかしながら、有害ガスの漏れの可能性のある空間など、循環効率が特に重視される問題においては、滞留時間など他の指標より遥かに利便性が高く、効果的な設備配置判断への適用がなされている。
そこで本解析事例では、換気口をもうけた建家に換気効率指標解析を試みて現況と改善案での換気状況を把握し、それらの結果における比較検討を行った。
そこで本解析事例では、換気口をもうけた建家に換気効率指標解析を試みて現況と改善案での換気状況を把握し、それらの結果における比較検討を行った。
・解析の内容
【解析モデル・解析条件】
解析領域・解析モデル・条件は以下の通りである。解析モデルは、建屋とその内部にある柱やバルブなど気流の妨げとなるものを再現した。また、現況・改善案ともに、建屋下部に換気開口、建屋上部に有圧扇を設置した(図1~4参照)。改善案については、ピストン流れに近い流れが形成されるような換気開口、有圧扇の配置とした。
(解析モデル) 28.0m×12.0m×5.8m
図1 解析モデル(解析領域全体)
図2 解析モデル(建屋付近拡大)
図3 解析モデル(現況)
図4 解析モデル(改善案)
解析領域・解析モデル・条件は以下の通りである。解析モデルは、建屋とその内部にある柱やバルブなど気流の妨げとなるものを再現した。また、現況・改善案ともに、建屋下部に換気開口、建屋上部に有圧扇を設置した(図1~4参照)。改善案については、ピストン流れに近い流れが形成されるような換気開口、有圧扇の配置とした。
(解析領域・総格子数) 48m×32m×16m、3291442分割
(解析モデル) 28.0m×12.0m×5.8m
図1 解析モデル(解析領域全体)
図2 解析モデル(建屋付近拡大)
図3 解析モデル(現況)
図4 解析モデル(改善案)
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