解析の詳細
図1 iPhoneで3Dスキャン
図2 WindPerfectに読み込んでモデル化
図3 解析条件位置図
図4 解析条件位置図
【解析結果】
・オイルヒーターからの熱気が天井に到達し、室内に拡散している。ガラス面からのコールドドラフトによる冷たい空気が床付近に流れ込み、天井より温度が低くなり、室内は温度成層化している(5、7参照)。室内1m高さの温度分布は約22℃となっている(8参照)。
・室内風速分布は、オイルヒーター上部では0.3~1m/sになり、それ以外の範囲では0.5m/s以下になっている(図6参照)。
【計測値と解析地の比較】
・室内の温度及び風速を計測した。 計測と解析の結果は、両者とも室内の温度はほぼ均一(約22℃)になった。 風速もオイルヒーター上部以外では0.5m/s以下になり、風速と温度ともに両者はほぼ一致した(図9~11参照)。
※計測はKestrel 4000NV(Nielsen-Kellerman co.)を使用。
【まとめ】
本事例のようにiPhoneによって3Dスキャンした居室の情報をWindPerfectに読み込み、気流・温度を考慮した温熱環境解析を実施し、室内の様子を確認し、かつ、その結果と計測と比較することができた。今後は、解析対象空間の規模をより大きなもので検討し、その有効性を確認していきたいと考えている。
図5 温度分布パース図
図6 速度分布パース図
図7 流跡線パース図
図8 温度等値面パース図
図9 温度分布パース図
図10 計測値と解析値の比較
図11 速度分布パース図
・解析の目的
従来、解析のための形状は、CADソフトを使用、或いは、図面を見て作成するが、本解析事例では、iPhone13に搭載されたLiDARスキャナーを使ってある建物内の居室を3Dスキャンして情報を、WindPerfectに読み込み、それをモデルとして解析を行った。
本解析事例では、輻射暖房を導入した冬季のある住宅の一室を想定し、冬季における室内の温熱環境を把握し、その有効性を確認することを目的とする。
本解析事例では、輻射暖房を導入した冬季のある住宅の一室を想定し、冬季における室内の温熱環境を把握し、その有効性を確認することを目的とする。
・解析の内容
【解析モデル・解析条件】
解析モデル・条件は以下の通りである(図1~4参照)。
(解析空間の大きさ・総格子数) 3.0m×3.4m×2.5m、1,368,576分割
(解析条件)
・気象条件:外気温9.2℃
・室内条件:初期温度16.5℃
・オイルヒーター:1500W
・貫流負荷:窓ガラス貫流率6.0W/(㎡・K)、内壁貫流率2.4W/(㎡・K)、外壁貫流率1.1W/(㎡・K)
・室内の発熱条件: 内部の発熱は無いものとした
・計算時間1800秒
解析モデル・条件は以下の通りである(図1~4参照)。
(解析空間の大きさ・総格子数) 3.0m×3.4m×2.5m、1,368,576分割
(解析条件)
・気象条件:外気温9.2℃
・室内条件:初期温度16.5℃
・オイルヒーター:1500W
・貫流負荷:窓ガラス貫流率6.0W/(㎡・K)、内壁貫流率2.4W/(㎡・K)、外壁貫流率1.1W/(㎡・K)
・室内の発熱条件: 内部の発熱は無いものとした
・計算時間1800秒
・お問い合わせ
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