解析の詳細
図1 解析モデル
図2 解析条件
【解析結果】
本解析により、以下の知見が得られた。
・流入口から吹出した水が配水池内を通り抜け、流出口に向かう様子がみられる。(図3,4,23参照)
・配水地内の水温は、流入口高さ(FL+0.6m)付近では、流入する水温20℃程度になる。(図8,9参照)しかし、鉛直方向上方に向かうほど、水温は高く、最大で21.5℃程度となる。(図10~12参照)
・SVE3の分布から、流入口付近の値は小さく、流出口に向かうほど値が大きくなっていく様子がみられる。(図13、14参照)しかし、流入口付近にもかかわらず、局所的にSVE3の値が大きくなる箇所がみられ、当該箇所は水の滞留しやすい箇所と判断できる。(図14赤枠内参照)また、鉛直方向上に向かうほど、SVE3の値が大きくなる様子がみられ、流入する水の影響が小さい箇所と判断できる。(図15~17参照)
・SVE6の分布から、流入口付近の値は大きく、流出口に向かうほど値が小さくなっていく様子がみられる。(図18、19参照)しかし、流出口から最も距離の遠い流入口よりも局所的にSVE6の値が大きくなる箇所がみられ、当該箇所は水の滞留しやすい箇所と判断できる。(図19赤枠内参照)また、鉛直方向上に向かうほど、SVE6の値が大きくなる様子がみられ、水の流出しづらい箇所と判断できる。(図21、22参照)
図3 速度分布+速度ベクトル断面パース図FL+0.60m
図4 速度分布+速度ベクトル断面図FL+0.60m
図5 速度分布+速度ベクトル断面パース図
図6 速度分布+速度ベクトル図 流入口部分
図7 速度分布+速度ベクトル図 流出口部分
図8 温度分布断面パース図FL+0.60m
図9 温度分布断面図FL+0.60m
図10 温度分布断面パース図
図11 温度分布断面図 流入口部分
図12温度分布断面図 流出口部分
図13 SVE3分布断面パース図FL+0.60m
図14 SVE3分布断面図FL+0.60m
図15 SVE3断面パース図
図16 SVE3分布断面図 流入口部分
図17 SVE3分布断面図 流出口部分
図18 SVE6分布断面パース図FL+0.60m
図19 SVE6分布断面図FL+0.60m
図20 SVE6断面パース図
図21 SVE6分布断面図 流入口部分
図22 SVE6分布断面図 流出口部分
図23 流跡線断面パース図
以上から、本事例のように、配水池内の流動状況を検討する場合において、WindPerfectを利用することで、配水池内の流動状況や滞留箇所を把握することに有効であることが確認できた。
また、流入流量や隔壁の変更などがある場合にもそれらの変更を反映した解析も容易にに対応することが可能であり、基本設計時や改修時に有効あるものと考えられる。
解析モデル・条件は以下の通りである。配水池のモデルに際して、内部にある柱や隔壁を再現した。
(解析空間の大きさ・総格子数)46.0m×38.2m×8.5m、912,660分割 (図1参照)
(解析条件) (図1参照)
・初期条件:流動なし、水温24℃(配水池内の全てに水が満たされているものとする。)
・流入流量、速度、温度:3600m3/h、1.0m/sec、水温20℃
・流出流量:3600m3/h、1.0m/sec
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