風環境:南大井マンション

解析の詳細


    速度ベクトル断面図(計画建物中心)

     


    地表面・躯体表面の速度分布パース図

     


    風上からの粒子(パーティクル)軌跡図
・解析の目的
 都内を中心に10階建てくらいの比較的、低層のマンション建設に関する風環境(ビル風)問題が頻発している。
 状況としては、2階建てくらいの平屋(高さ6m前後)が密集する地域に、敷地面積が小さいとはいえ30m規模の建物が建つ事になる訳であるから、計画建物が街区の風道をさえぎるような形で位置すると周囲の風環境悪化が懸念される。
 本解析では、近隣への風環境への影響を都内大田区の市街地に立地する集合住宅に対して、夏季(南西風)、冬季(北風)についての解析を行い検討を加えた。
・解析モデル
 解析用の格子は、計画建物中心に及び近隣街区を詳細に再現してある。格子数は、113×117×43=568,503である。風環境を詳細に再現できるように、格子は計画建物の周辺及び1ブロック近隣の領域では細かくなるよう配慮されている。解析モデル図は計画後のものである。なお、風速条件は気象データを元に風向・風速を決め、べき乗則分布の風を設定している。

  • 解析モデル格子パース図(北西方向より俯瞰)
  • ・解析結果
     冬季(北風)の結果を検討する。計画建物(赤色で着色)の周辺は平屋が中心であるが、東側に道路を隔ててやや高層のオフィスビルが位置し、北隣には6階程度のやや高いビルがある。この2つの建物にはさまれる領域では風がやや加速するが、その流れをさえぎる位置に計画建物があるために、その周辺及び後流域で三次元的に乱れた複雑な風が形成されている。本解析では、計画前の結果との比較すると計画建物後流側で風の強さが異なる事が確認されている。この状況は計画建物を中心にした断面の速度分布・速度ベクトル図及び、建物及び地表面の風速・ベクトル分布、粒子(パーティクル)の軌跡から理解する事ができる。なお、このような解析では敷地周辺の植栽・防風柵などの風対策の効果も検討する事が可能である。
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