解析の詳細
平面速度分布+ベクトルパース図
(地表面から5m)
地表面・躯体表面の速度分布パース図
地表面・躯体表面の速度ベクトル
パース図
・解析の目的
市街地などに、建物を新築・増築する場合、敷地内あるいは周辺地域の風の状況が著しく変化する事がある。いわゆる、風環境(ビル風)問題である。
一般的には総ての方位(8風向 / 16風向)の風に対して、計画建物が存在する事による風速分布の変化を調査し、建設前との比較を行う。簡易的に評価を行う場合には、季節ごとの卓越風に対してのみの解析を行う。本解析では、市街地に立地するマンション建築物に対して、夏季 (南西風) 、冬季 (北風) の解析結果を行った。
一般的には総ての方位(8風向 / 16風向)の風に対して、計画建物が存在する事による風速分布の変化を調査し、建設前との比較を行う。簡易的に評価を行う場合には、季節ごとの卓越風に対してのみの解析を行う。本解析では、市街地に立地するマンション建築物に対して、夏季 (南西風) 、冬季 (北風) の解析結果を行った。
・解析モデル
解析用の格子は、計画建物の周囲との距離や天空面との距離を十分設けて、境界層型風洞を用いた模型実験の場合と同様な状況を再現するようにしてある。格子数は、110×98×41=441,900である。風環境を詳細に再現できるように、格子は計画建物の周辺では細かく、遠ざかるにつれて粗くなるよう作成されている。 解析モデル図は計画後のものである。なお、風速条件はべき乗則を適用している。
解析モデル格子パース図(南西方向より俯瞰)
解析モデル格子パース図(南西方向より俯瞰)
・解析結果
例として、冬季(北風)の結果を挙げる。計画建物(楕円でマーキング)は、風上側の建築物の後流側に位置するので、三次元的に乱れた極めて複雑な風を受ける事になる。風の加速域を重ね合わせていく机上検討ではこのような解析は不可能であるが、数値計算では風上側の建物群を忠実に再現する事により解析が可能である。本解析では、風上側の建物がある場合とない場合では、計画建物風上側の逆流域の大きさや後流側の渦の大きさが著しく異なり、ひいては風速レベルそのものもかなり異なってくる。この状況は地表面及び躯体表面の速度分・速度ベクトル図から理解する事ができる。なお、風環境解析では居住域の風速の強度をワイブル係数を考慮したランク分けしたものを求める事も可能である。
・お問い合わせ
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