解析の詳細
シミュレーション結果 : 速度分布(全体)
シミュレーション結果 : 速度分布(前車輪周辺)
シミュレーション結果 : 速度分布(下方から俯瞰)
解析モデル 概観
自動車が走行する際は、当然のことながらホイールハウス内でタイヤが高速で回転しており、タイヤの周囲に強い気流が発生しますこのタイ ヤ周辺の気流は、グランド・エフェクトなどの車両の空力性能にも大きく影響しますが、路面のせん断速度条件などの設定も含めて、風洞実験などでは精度の高い予測は出来ませんでした。そもそも路面に対して相対的に動いている自動車を仮に静止させて風を吹き付ける従来の風洞実験は元々曲線走行などが再現できないなどの難点を持っています。
流体数値シミュレーションは、路面に対する自動車の相対的移動と、移動する車体に随伴して移動しながらタイヤの回転を表現できれば、最も有効な車体周辺の気流場の予測手法となり得ると考えられます。
本シミュレーションでは、一定速度(時速36km)で走行する車両の4つのタイヤ総てを車体の移動に随伴させながら走行距離分だけ回転させて、流体数値解析を試みました。
結果からは、車体及びタイヤに周辺に走行に伴って複雑な気流が生じている事が分かります。特にホイールハウス内から路面にかけては、タイヤの高速の回転と路面・車体のシアーにより、激しい気流状態が再現されています。
本シミュレーションの技法を応用すれば、雨などの水滴がホイールハウス内で飛散する様子や、車両が曲線走行する際の車体・ホイールハウスとの干渉の様子も再現可能です。
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